礼央の家を出れば空は赤く染まっていた。
携帯を見ると18時を示していた。
礼央と私は高1の時に出会った。
クラスで嫌がらせを受けていた私を助けてくれたのが礼央だった。
「お前らバカじゃねえの?
こんなダッセェことして楽しいわけ?」
あまり思っていることを口に出さない私にとって
ハキハキと物事を礼央はすごく魅力的だった。
「後お前!えーと、西崎だっけ?
お前もなんとか言えよ!やられっぱなしのやつも悪い!」
礼央に初めて怒られた時すごくびっくりして、でも言い返す言葉もなくて。
話したこともないのに助けてくれた事が何より嬉しくて涙が止まらなかった。
「え、ちょ、ごめ…きつく言い過ぎた。」
ただ、頭を振ることしかできなくて礼央はすごく困っていた。
礼央のお陰で嫌がらせも終わり、礼央ともよく話すようになった。
そして、付き合うことになり一年が経った。
礼央は私の涙にすごく弱い。
喧嘩してなく私を見ると困った顔をするんだ。
それでも初めは仲直りして、いい関係だったはず。
それがいつしか礼央はめんどくさそうに私と会話するようになってきた。
それでも、まだ私たちは両想いだと私は信じている。