「大丈夫……?じゃ、無さそうか。とりあえず俺の部屋、来て。」

「うん……。」



「えっと、さっきは急にごめん。」

「全然、大丈夫だよ。んで、何があったの」

「あのね、私……」

この事、話していいのかな?美波にでさえ話せなかったくせに、話せるの……?そんなの最低だよ。

「……っ、ごめんやっぱりまた今度でいい?」

「俺はいつでも良いよ。お前の話全部聞いてやるよ。」

「ありがとう……っ」

陽介くんは、まだ会ったばかりなのにこんな優しくしてくれるの……?ダメだ、もっと陽介くんの事を好きになっていく。

笑った時に細くなる目も、サラサラした髪も、キリッとした二重の目も、長いまつ毛も全部全部好きだ。言葉で伝えきれない位の想いが込み上げてくる。

「おい、田中。さっきからボーッとしてるけど大丈夫?具合悪いの?」

陽介くんの心配そうな顔が目の前に来る。ち、近い……。

「へっ!?あっ!!だ、大丈夫だよ〜!ほら、めちゃくちゃ元気!」

そう言って私は陽介くんにガッツポーズをして見せた。

「本当に大丈夫か?無理しなくてもいいよ?だってほら、顔赤いし。」

「いや、あのね、顔が、近い。」

「え、あっ、悪ぃ。」

頭を掻きながら陽介くんは少し顔が赤くなっていた。