「ふふ、陽介くんが逃げ出したら私の自慢の足で捕まえに行くよ!」

「うわ、……怖ぇー……。」

「陽介くん。なんか言いたいことでも…?」

「なんでもないでしゅ……」

「じゃあねー!」

「おう、またなー」

ガラガラ……

あー…もう、ダメだ。死ぬ覚悟は出来ていたはずなのにな……陽介くんのせいだ。陽介くんと居たら生きたくなっちゃうなぁ……

「…っふ、ぐすっ…、ま、だ、死にたくないよ……っ!」

私の嗚咽は誰の耳に届くことなく、空気の中へと消えていった。