恋は小説よりも奇なり



なぜ自分が――…?


この疑問が浮かばない方がどうかしている。

満は不可解と狼狽(ろうばい)が混じった表情をした。

『忙しいようなら断ってくれていいんだけれどさ。とりあえず、高津書房の早見っていう女性から電話があると思うから、その先は満ちゃんに任せるよ』

『えっ、ちょっ――…』

聞きたい事が沢山ある。

しかし、多すぎて何から聞いていいのか全く整理できないでいた。

『俺が直接紹介できたらいいんだけど、急な出張で今から飛行機なんだ。ちゃんと紹介できなくて申し訳ない。悪い人間じゃないのは保証するから。それじゃ……』

大和は用件を伝え終えたところで一方的に電話を切ってしまった。

大和の声と共に聞こえていたのは空港のアナウンス。