*** 海鳥が鳴く。 踊る秋風。 灯台のやわらかな光があたりを照らした。 花と共に墓前へ供えられた淡い鴇色(ときいろ)の小説。 パラパラとひとりでにページが捲(めく)られていく。 幸せなんだね――… そう言って、雪乃が笑っているようだった。 Fin.