恋は小説よりも奇なり


満は留学についての内容を大和に話して聞かせた。

バーグマン教授からの招待で行くことが決まればすぐにでも手続きをとる形になりそうなこと。

両親の承諾も得ているが自分の気持ちが空回りしていること。

「可哀想に……。時期が時期だから色々と一気に考えすぎたんだね。悩むのも無理ないよ。でも、自分で結論を出さないとね」

「……はい」

満は一度頷く。

話して彼が何かしらの答えをくれると心のどこかで期待していた。

その甘えが満の声をより一層小さくした。

「俺が答えをあげるのは簡単だし、満ちゃんの悩みも手っ取り早く解決される。
でも、さっきも言ったように、人に切り開いてもらった人生は楽だけどつまらないから。ね?」

大和は厳しい言葉を優しく諭すように満に告げる。