絢子と初めて顔を合わせたのが十年以上前――…。
『この子、私の従妹の竹井 絢子ちゃん。とっても可愛くて従妹だけど妹なの。よろしくね!』
高校生だった奏と大和の家庭教師として雇われていた大学生 月森 雪乃に紹介される。
いつも雪乃の背中を追いかけている絢子とは顔を合わせる機会も自然と増え、そのうち四人でいることが当たり前のようになっていった。
当時、家庭に複雑な事情を抱えていた奏にとって彼らといる時が安らぎであり唯一の居場所だった。
特に雪乃はそんな奏の気持ちを誰よりも理解していた。
『雪乃が好きだ……』
奏が彼女に惹かれていくのに時間はかからなかった。
奏と雪乃が交際をはじめてからも四人の交流は出会った時と変わらず続く。



