恋は小説よりも奇なり


テーマパークが不向きなタイプだという推測は全くの的外れではなかったらしい。

しかし、今は当たり外れなど考えている場合ではない。

今にも噴出しそうな怒りの溶岩を鎮めなければならなくて。

満はベンチから立ち上がり、奏の正面に回り込んだ。

「ち、違うんです!高津さんは何も悪くなくて。午後の別行動を提案したのは私なので。
むしろ、高津さんは“仕事中の奏を満ちゃんに任せっきりにするのは申し訳ない”と最後まで謙虚で……」

「申し訳ないだと……?」

奏の眉間に皺が一本追加される。

完全に失言だった。

「あ……いや……そうじゃなくて――…」

噴火阻止どころか噴火口を大きくしてしまった。

満はしどろもどろになり、怖くて奏の目を見られないでいた。