日も暮れそうな頃、
紺野さんの携帯が震えた。






「お、ハルや。
.....もしもし?え、今は釣りしてる。
.......うん、えーー今からは嫌やぁ。え、うん。
うん......えーー.....わーかったぁ。わかったから!
行くから!てか聞いてや!
ロクマル釣った!あ、ちょい!ハル!!


......あいつーー切りよった。」






そう言って電話を終えた紺野さんは
ごめんなぁと眉を下げた。






「せっかく仲良くなれたのに
呼び出されてしまったわぁ。
また来る?その時また話さへん?」







そう言って片付け始めた。







「まこちゃんはまだおる?
暗くなる前に帰りや?」







そう言って紺野さんは立ち上がる。
また話そな、と何度も言ってくれる彼に
警戒していた私はどこに行ったのか。






「はい、また。」






笑顔で答えている自分がいた。