思い出すのは去年の冬。
聴きながら湖を見てた。


あまりに切ない歌詞に
何度も何度も彼女を重ねて


気付けば全部聴くことなく
曲を止めてた。


続きは聴けんかったんや。


でも今日は君がおるから。





””僕に吹く風は””


””冷えていたのに暖かくなって””







1年ぶりに夜の湖に来て
来るかも分からん君を待って待って待って


待ち続けたら


おった。


寒そうに肩をすくめて俺を見てた。






””それは君が笑ってるからだって””


””僕は笑顔になれた””






俺の知らんかった君。
空白の2年間。


それがどんどん埋められて
可愛くて愛しくて。


そんな君の姿を
ひと時も見逃したくなかった。