「.......寒くない?車、行こか。」






見ると彼女も俺と同様
パーティー終わりのために
ドレスしか身に纏っていない。


この寒さの中で彼女を残せない。


寒そうな彼女を連れ
車まで戻った。





「....寒いやろ?すぐ暖房入れるし待ってや。」





俺の車でもいいか聞けば頷いたから
乗ってもらった。


さっきよりも密室の車の中は
余計に無言が辛くて


俺が鼻をすする音さえ響いてしまう。


車内があったかくなった時
出来るだけ優しく
謝るよりも先に聞いた。





「....いつからおったん?」

「...わかんないです。
走って行ったら座ってるのを見かけて....」

「そっか。来てくれてありがとうな。」