彼が持つのは私の待ち受けと同じ
あの日の夕焼け。





『誰に向かって言ってんねん!』

『ファンの人押し寄せたらどうすんねん!』

『湖なんてどこにでもあるしそれはないやろ。』





メンバーの皆さんの必死のフォローなんて聞こえない。


こんなこと真に受けるなんて
ファンの方でもしないかもしれない。


バラエティ番組を見て泣くなんて
おかしいに決まってる。


だけどあの写真は、
あの夕焼けは
あなただけのものじゃないから。


だから私は携帯を手に取った。
確かに待ち受けに残る夕焼けを眺め


ネットを開き満月の夜を調べた。