さっきから斗はチラチラ俺を見る。


メンバーが俺の家に揃って
早くも1時間ほど経ち、


日付けはとっくに過ぎてしまった。


昼間に俺は斗に言った。





「今日さ、メンバーに話すわ。」

「おっ、やっとか!」





宣言したにも関わらず
どう切り出したらいいかが分からん。


チラチラ斗と目が合うのに
すぐ逸らしてしまう。


あかん。
今日言わな死んでまうのに。


とりあえずその辺にあったペットボトルを掴み
一気に流し込む。


何に対するものは分からん緊張が
俺を襲うけど


ひたすらシミュレーションした言葉は
全部抜けてしまって





「あのさ、ちょっと話があんねん。」





咄嗟に話し出してた。


”なんやねんかしこまって”
って、笑ってたみんなやけど


徐々に笑顔は消え
説明下手な俺の話を真剣に聞いてくれた。