幸福論

全ての撮影を終え
俺と斗以外は別の仕事に向かった。


全員集まるまですることもないし
2人でぶらぶらでもしよかと
街に出る。


狙ったわけじゃないのに
歩いてたら目の前にはヒルズが立ってて


この中で今働いてるんかなーとか
ぼんやり考える。


いっそ乗り込んでみよか?
とか意味わからんことも頭をよぎる。


まぁそんなことできるわけも
乗り込む意味も分からんし普通に通り過ぎた。


そしたら斗が
”あ!”といきなり立ち止まってでかい声出すから


”どうしたん”と言えば携帯を出し
写メを撮り始める。


最初俺を撮ってるのかと思ったけど
”紺ちゃん邪魔!”って言われたから違うらしい。


素直に退いて斗のカメラの先を見ると


そこには会社に乗り込もうかとまで考えるほど
会いたくて仕方ないまこちゃんがおった。