車に戻った途端に眠くなったのか、
静哉は助手席で揺られながら寝ている。



膝の上ではバッグがしっかりと抱えられて、
幸せそうな寝顔を見て
また連れて来てもいいかな、なんて考えていた。


家に帰ると
さっきまで寝ていた彼はどこに行ったのか



実家から持って来た大学の課題がどうだとか、
レポートがどうだとかで騒ぎ始めた。



私も少し仕事を進めようと
パソコンを開く。



今は大した仕事は無いけれど、
月曜日からのプロモートに向けて
準備を始めようと思った。



プロモートをする上で一番大事になってくるのは
リサーチの作業。



パーティ会場を出る時に
忘れてた!と笹上さんから渡された資料を
バッグから取り出して読み込んでいく。


今までは笹上さんや他の先輩たちに
ついていたため気にしなかった点も
今回からは1人で全てを担わなければならない。



プレッシャーを感じる以上に
意欲の方が勝って楽しんでいる自分がいた。