幸福論

さっきから私のそばを離れない静哉の目線は
私を見下ろす小森くん。


もしかしたら
本当にファンだったのかもしれないね。




”姉ぇちゃん
結構凄い仕事しててんな!”


なんてこっそり言ってくる。


きっと大好きな小森くんと
スピーチしたからだろう。





「そういや今日は
いつもの4人での打ち上げ、無しやんな?」

「あ、うん。
私用事があって行けないや。」

「お!楽しんで来てやぁ!」




ニヤニヤする彼の言葉に
思い出したように時計を見る。




「そしたらそろそろ行こっかな?
静哉!離れてよ!
後で迎えに来るからね。」




私にくっついて離れない静哉を
無理やり小森くんに渡し
挨拶をしてから店を出た。