幸福論

話されたのは
やっぱり昼間のこと。


どうして嘘ついたの?
嘘つく必要はどこにあったの?


たくさん聞きたいことはあるのに
なぜか”それは言えない”の一点張り。


どうして?
それを教えてくれるために会ったんじゃないの?


聞けると思っていた真実は何一つ
明らかにならないまま。


モヤモヤした気持ちは晴れることはない。


何度もごめんを繰り返す志乃は
もはや何に対して謝っているのかも分からない。


小森くんでさえ
志乃に会えば答えが分かると言っていたのに。


泣きながら謝る志乃を






「....もういいよ。もういいから、志乃。」





これ以上責めることなんてできなかった。