幸福論

外に出ると昼間とは違う
風の冷たさが肌に染みる。


今度はしっかりとマフラーを巻いて


”なんかあったら俺に連絡すること。”
そう言ってくれた小森くんと別れた。



携帯を取り出し探す名前は1人しかいない。


3コールぐらい待つと出た彼女。




「......志乃。今から会える?」





電話を切って空を見上げた。


東京のど真ん中ではなかなか見ることのできない
星空が広がっていて


冬の澄んだ空気は
いつかの冬を思い出させる。


今から志乃によって語られるであろう真実は
少し怖くはあるけど
きっとすっごく大事なこと。


仕事終わりの志乃に会うため
冬の街を歩いた。