幸福論

12月初旬
すっかり街はクリスマス一色。


いよいよ後期プロモートも終わる頃。
来週にオープンセレモニーを控えていた。


あの日からというもの
志乃とは何事もなかったように過ごせている。


彼女のセレモニーも私と同じ来週の同じ日。
残念ながらお互いに顔を出せないことが
決まっていた。


そういえば前期プロモートも同じことが起きた。
たまたま日程が合わなくて行けなかったんだ。


小森くんが専属をやってからもうかなり長いため
マスコミの数もかなり減った。


あの悪夢が蘇ることもなかった。


あの日、1ヶ月前に志乃から渡されたディスクは
結局見ないまま。
ズルズルと今日まで来てしまった。


特に聞かれることもなかったために
このまま見なくてもいいかと思っていた。