幸福論

「あ、これ私がコーディネートしたやつ!」




そう言ってファイルの下に敷かれた
資料に手を伸ばす。


すると志乃によって
それは思いっきり取り上げられた。





「あ、ごめ.........」

「あ、ううん。私こそ............」





なんなんだろうこの違和感。
昨日から感じるこの感じ。
急によそよそしくなっちゃった私達。





「.........ねぇ志乃。
昨日からなんかおかしくない?」

「えっ、なにが......?」

「いや、なんか急によそよそしくなっちゃって.....」

「そうでもなくない?
それよりさ、昨日渡したやつ....見た?」

「あ、忘れてた。まだ見てない。」

「そか。まぁ時間あるときにでも見てね。」




それっきり志乃がデスクに向き直っちゃったため
私も自分の席へと向かった。