幸福論

結局連絡できたのは13時過ぎ
少し遅めのランチをすることになった。


待ち合わせのカフェまで
急がないと間に合わない。


基本的に遅刻がない私たち。
時間にルーズなことはない。


遅れまいと急いで歩く。


かなり冷え込むこの季節。
足早に歩けば歩くほど冷たい風が当たる。


マフラーに思わず顔を埋め
ようやく見慣れた景色に変わってきた。


私たちのヒルズを通り過ぎ
しばらく行くと上を見上げる横顔が見えた。





「志乃?」

「お、やっほ。」




それはいつの日かの私と同じで
大きく飾られる小森くん達を見上げる志乃。


夏に見た時とは
違う写真に変わってる。


志乃はまた目線を上に戻し
私も同じように見上げた。