ただ一つ、龍に聞いて分かったことがある。



「え!!そうなん!?」

「おん。志乃に聞いたしほんまやと思うで。」




紺ちゃんと新藤さんは
付き合ってないということ。


ほんまそれだけでも
ちょっと気持ちも軽くなるようやのに。


俺はひねくれてるから
悪いことばっかり考えてしまう。


どうせ両思いなんやったら
はよ付き合えばいいやん。


新藤さんだって待ってんと
自分からいけばいいやん。


なに?
もしかして2人揃って
俺が可哀想に思ってわざと付き合わへんの?


あ、でも新藤さんと紺ちゃんが両思いって
決まったわけでもないもんな。


そうやって1人で悶々と過ごす日々。


結局俺は負けた身。
恋愛に勝ち負けはないとは分かりつつ
こんな自分が情けなかった。