甘い執事の思うがまま。



「そうだ、さっきの男の子だけど、もう美紅ちゃんに意地悪しないように頼んでくるからね」


さらにたっくんは、頼んでくれるとまで言ってくれた。


「そ、それは大丈夫だよ」
「いいから。俺が心配なんだ」



たっくんは笑った。
優しい笑顔。

だから私も笑い返して頷き、お礼を言った。



そしてその3日後。


突然家に、意地悪してくる男の子とその両親がやってきて。

何事かと思えば、玄関で土下座をし始めてしまった。


お父さんもお母さんも焦った様子で『やめてください、顔を上げてください』と言うけれど。

3人とも『息子がすいません、許してくださいこの通りです、なんでもします』と、必死で謝られた。


男の子も、その両親も泣きそうになっていて。
いったい何があったのか。

それは今になってもわからなかった。


ただ5年生になると、その男の子はもう同じ小学校からいなくなっていた。