「俺はいなくならないよ」
それなのに、たっくんはそんな私をぎゅっと優しく包み込んでくれる、温かくて優しい人だった。
「絶対?」
「うん、少しの間は離れ離れになっちゃうけど……必ずまた会いにくる。
その時はもうずっと、美紅ちゃんのそばにいるよ」
「少し……」
「そう、少し。次に会った時からは一生、美紅ちゃんのそばから離れない」
「本当……!?」
少し我慢すれば、一生たっくんと離れなくて済む。
それはとても嬉しいことで、頑張ろうと思えた。
「だから、我慢できる?」
「うん!する!」
威勢のいい私の返事に対し、たっくんは笑ってまた頭を撫でてくれた。
「やっぱり美紅ちゃんはいい子」
「いい子にして待ってる……!」
そしたらまた会える、そばにいられる。
子供の頃の私は、そんな浅はかな考えを持っていて。



