そう考えたら、拓人を信じようと思い。
だって拓人は優しく、頼れる存在。
間違いなんてないし、信頼できる人。
それなら私は、拓人の言う通りにしようと思い、一回だけ縦に頷いた。
「……わかった」
「お分かりいただけて良かったです。それでは、目を閉じてください」
どこか嬉しそうに笑う拓人。
私は拓人の言う通り、目を閉じるけれど。
キスされるのだと思えば、ドキドキと心臓の音がうるさくなった。
その気持ちも抑え、口もきゅっと閉じる。
すると、拓人の息がかかって……そっと、唇が重ねられたような、柔らかい感触がした。
顔が熱くなる。
今、拓人にキスされている。
すごくドキドキして、たまらない気持ちになる中、そっと唇が離された。



