甘い執事の思うがまま。




「美紅はそう思ってくれているんだね」
「この2ヶ月でわかったことだよ」

「そっか」


拓人は嬉しそうに笑うから、つられて私も笑ってしまい。


「……ねぇ、美紅。ひとつ質問していい?」
「質問?大丈夫だよ」

拓人が改まって言うから、一体何を質問されるのかと緊張した。


「美紅は、男が苦手……なんだよね?」

それは静かで落ち着いた声だった。



別にその質問に驚くことはない。
だって私から、拓人に言っていたからだ。


『小学校の時に起こったことが原因で男の人が苦手で……それに中学は女子中だったから、余計に男の人と絡む機会がなくて苦手なんだ』って。

だけど拓人は平気なんだって、言った覚えがある。