甘い執事の思うがまま。




こんなに意地悪な人、小学生ぶりだ。
それなのに、男の人は苦手なはずなのに。


多分意地悪なのは言葉だけであって、優しいところもあるし、話しやすいから不思議と津田くんに苦手意識はなかった。


「ガキガキって、わざと言ってるようにしか見えないね。絶対に津田、美紅に気があるでしょ?」

「は?俺がこのガキを?絶対ありえねぇ」
「ほら、そういうところが怪しい!」

「か、楓ちゃん……そこまでにしよう?」


さすがにガキと連呼されると、私だって結構堪えてしまう。


「ほら、美紅がショック受けてるよ。
さすがに言い過ぎじゃない?」

「……はぁ。
榊原、悪かったな」

「…………」
「そんなに怒るなよ。な?」


津田くんは、ちゃんと悪いと思ったら今みたいに謝ってくれる。

そこも、苦手じゃない理由かもしれない。