甘い執事の思うがまま。




「そ、そうかな?
楓ちゃんはいないの?」

「残念ながらいないよ。だから羨ましい!
あんなイケメンで優しい先輩と幼なじみとか。

普段から優しい?」

「うん!すっごく優しい」


これは胸を張って言えること。
私にはもったいないくらい、優しい人。

どうして拓人が執事の仕事をしているのか、不思議なくらいだ。


それに、どういう経緯で執事の仕事をすることになったのだろう。

その繋がりはわからないし、なぜか拓人も両親も、そこの部分は濁してきてスルーされていた。


「うわぁ、このリア充めぇ!
幸せそうでいいな」

うん、幸せ。
今の充実した毎日に。


「でも、私が幸せなのは楓ちゃんのおかげもあるよ」

「え?どうして私?」
「私にはもったいないくらいの素敵な友達だから。
毎日が楽しいの」


楓ちゃんとお話するのは本当に楽しいし、一緒に過ごしてくれて感謝しかない。