甘い執事の思うがまま。





「もー、かわいいね俺の美紅は」
「拓人好きっ…」

「うん、ありがとう。
俺も大好きだよ」


ゆっくりと顔を上げれば、拓人は目を細めて穏やかな笑みを浮かべていて。

もう一度拓人の胸元に顔を埋める。



「だから美紅、今日から俺の婚約者になって」
「……へ」

けれど突然の“婚約者宣言”にまた顔を上げるけれど、先ほどと変わらぬ表情の拓人。


「美紅が高校を卒業したら、俺と結婚してください」
「……っ」

気づけばまた頬に涙が伝う。
今日は何回泣けば気が済むのだろう。


「これからの人生、美紅と歩んでいきたい」
「たく、と…」


涙が邪魔をしてうまく話せない代わりに、何度も頷く私。

そんな私を見て拓人が笑った。


「泣きすぎだよ美紅」
「だって拓人が…うう」

夢みたいだ。
拓人の婚約者になれるだなんて。


「大丈夫。もう離れるなんて言わないし、絶対に美紅を幸せにするから」


そう言って優しい笑みを浮かべた拓人が、また私の唇にキスを落とした。






END