甘い執事の思うがまま。




「でも私、拓人に……あっ」
「お願い美紅、今まで通り俺と接して」


“拓人さん”と呼び直そうとしたら、その前に止められてしまう。


「で、でも…」
「俺はずっと美紅と対等な関係になりたかったんだ」

「……え」

「“政略結婚”なんて形で美紅を手に入れても嬉しくない。だって俺は、美紅に“たっくん”と呼ばれていた時からずっと好きだったから」


初めて語られる事実は、あまりにも衝撃の大きいもので。


「だからずっと準備をしていたんだよ」
「準備…」

「美紅が引いてしまうくらいにね。詳しくは言えないけど、俺は美紅の心も全部欲しかった」

「だから、執事?」

「そうだよ。美紅に寄り添って、もっと美紅を知りたかったから」


にこっと嬉しそうに笑う拓人は、一度私の唇にキスを落とした。