「純粋な人間ほど染まりやすいから」
「津田くん…?」
「なんもない。俺のこと怖いんだろ?」
怖い、けれど…あまりにも不可解なことを言うからそっちのほうが気になってしまう。
それに津田くんは悪い人ではないとわかっている。
それなのに反射として恐れてしまうだけだ。
「美紅とまた遊べる日が来るかなぁ…」
「家とか、なら…!」
「それだと一緒じゃん、美紅にはもっと外に触れて刺激になって欲しいの。
部屋に閉じこもってても楽しくないでしょ?」
つまらなさそうな顔をする楓ちゃん。
私のためにそこまで考えてくれるのは嬉しいけれど……もう容易に外には出られない気がする。
それは私自身も抵抗を感じてしまうのだ。



