「ですがもう大丈夫です。
私が必ずお嬢様をお守り致します」

「うん…もう拓人の言うことだけ聞く、絶対に拓人を裏切らない」

「そうしてください」


安心したような拓人の声。
相当心配をかけたのだ。

私がわがままなことばかり言っていたから。


「それではお嬢様、頑張って食べましょう」
「うん…」

拓人は手を伸ばし、ティーカートからもう一度お皿を手に取る。

そしてサンドウィッチを口元に差し出され、私は恐る恐るそれを口にした。


「……美味しい」
「それは良かったです」

さっきまでまったく食欲がなく、食べる気すら起こらなかったというのに。


拓人は本当に魔法のような人。

そんな拓人のおかげで私はサンドウィッチを食べ切ることができた。