「あ、ごめんなさい…今すぐ食べ」
「少し立ってもらってもいいですか?」
「……へ」
こうなったら無理矢理でも口にして食べよう。
そう思っていたら、拓人から思いもしないことを言われて戸惑ってしまう私。
「はい、立ってください」
拓人は私の手に持つお皿を奪い、ティーカートに戻す。
これはとにかく立てということだと思った私は、素直に立ち上がった。
「これも今回だけですよ」
「えっ…」
一体拓人は何をするのだと思っていたら、突然さっきまで私が座っていた場所に腰をおろして。
「たく、と…」
「ではお嬢様、私の前に座ってください」
「えっ…」
「早くしてください。
寝る時間が遅くなってしまいます」
結局急かされてしまった私は、少し足を開いた拓人の前へと座る。



