甘い執事の思うがまま。




すごい、こんな場所初めてだ。
まるで別世界にいるような感覚に陥ってしまう。


「これがプリクラね、まずお金入れて…」

楓ちゃんに教えてもらいながら撮ったプリクラは、戸惑いしかなかったけれど。


「わっ、別人みたいだ…!」
「でしょ?美紅は実物のほうがいいね、羨ましい」

「……?」


なぜか印刷されたプリクラを見て悔しそうな顔をする楓ちゃんに首を傾げながらも、彼女に渡されたプリクラをじっと見つめる。


楓ちゃんとのツーショット。
友達との写真。


そのプリクラは目が大きくなり、顔も小さくなり、肌も真っ白になり。

別人に思えたけれど、楓ちゃんとのツーショットに変わりはない。

なんだか青春を謳歌しているようで嬉しく、思わずニヤケてしまう。