甘い執事の思うがまま。








それから3日後。
ついに楓ちゃんと遊ぶという夢が叶った。


「わっ、美味しい…!」
「でしょ?ここのクレープが本当にオススメ!」

「クレープってこんな美味しいんだ……甘くて美味しい」


モチモチ生地の間にはたっぷりの生クリームにチョコレートソース、甘酸っぱい苺が良い具合にマッチしており、これはハマってしまいそうだ。


「クレープも食べたことないんだね。
なんだか箱入り娘みたい」


そんな楓ちゃんの言葉に一瞬ギクリとする。

“箱入り娘”とまではいかないけれど、確かに“普通の生活”かどうか聞かれれば素直に頷けることができない。


とはいえ、本当のことを楓ちゃんに言うことはできないのだ。