こんなに私をドキドキさせるのは、執事としていけないことだ。 「お嬢様」 拓人の吐息が耳にかかってくすぐったい。 ダメだ、反応してしまう私も私。 「た、拓人は仮にも男の人なんだから、恥ずかしいに決まってるよ!」 「ですがお嬢様、これからは慣れていかなくてはいけないのですよ?」 「こ、これからって何言って……」 「まさかキスで、異性との関係が終わりとお思いですか?」 「……っ」 一瞬で顔が熱くなる。 遠回しな言い方だったけれど、“あれ”を連想してしまう私。