甘い執事の思うがまま。




「俺さ、心配性なのは自分でもわかってるんだけど、コントロールできなくて。

それで美紅にダメだって言ったの、後になってずっと後悔してた」


申し訳なさそうに眉を下げて話す拓人。


「ごめんね美紅。今度、友達と遊んでおいで。
ただ、暗くなる前に帰るっていうのは約束してほしい」

「うん、約束する。絶対破らない。
許してくれてありがとう、拓人」

「お礼を言われる筋合いはないよ。逆にもっと謝らないと…」

「拓人は悪くないよ……!私のほうこそごめんなさい、無理言って」


私が何度も説得したせいで、拓人に申し訳ないと思わせてしまったのだ。

何も悪くないのに、とても律儀な拓人。


「美紅は謝らなくていいよ。
遊びたいと思って当然だから」


頭をぽんぽんされた後、拓人は優しく笑った。

その笑顔につられて私も笑い、同時に遊べることになって嬉しい気持ちが胸いっぱいに広がった。