「美紅、やっぱり無理そう……?」
楓ちゃんに声をかけられ、ハッと我に返る。
「ううん、まだわかんないや。
もう一度だけ頼んでみるね!」
今回はあまり粘らないでおこう。
ダメだと言われたら、もうそれで諦める。
本当は言うべきじゃないのだろうけれど、楓ちゃんがせっかく私を誘ってくれたのだ。
その思いを無駄にしたくないし、正直私も楓ちゃんと遊びたいって気持ちが強い。
「本当に?ありがとう!
遊べたらいいね!」
「うん!私も楓ちゃんと遊びたい」
「もし遊べたら、美紅が知らないような楽しい場所にたくさん連れて行ってあげるからね!
プリクラも撮ろう!」
「プリクラって……写真撮る機械のこと、だよね?」
「えっ、もしかして美紅、プリクラも撮ったことないの!?」
どうやら相当私は疎かったらしく、この後は今流行りのことなどをたくさん楓ちゃんに教えてもらっていた。



