「じゃあ同じですね」
「へ……」
「私はお嬢様のお側にいれて嬉しいですから。
迷惑でも、気を遣っているわけでもないです」
「ほんと……?」
「はい。本当です。お嬢様こそ嘘ではありませんか?」
そう聞かれ、首を何度も横に振る。
「嘘じゃないよ、迷惑じゃないもん。
本当に嬉しいから…」
「お嬢様にそう思っていただけて、大変光栄です。
これからも私はずっと、お嬢様のお側にいます」
まっすぐで揺るがない瞳が私を捉える。
やっぱり拓人は、今の私にとって大切な存在。
こんなにも私のことを考えてくれる人、どこを探してもきっと、拓人しかいないだろう。
「拓人……ありがとう。
絶対側から離れないでね」
「仰せのままに」
一度拓人は頭を下げ、私の言葉を真摯に受け止めてくれた。



