私の知らない拓人は、私の反応を見て楽しそうにしている。
「そんな目で見つめられて、我慢できると思う?」
「……へ」
「美紅、どうしてこんなにかわいいの?」
かわいいなんて、そんな疑問形で聞かれても……答えられるはずがない。
私がかわいいだなんて、どうかしている。
「あー、もうダメだ。
美紅って男をとことん惑わすんだね」
「惑わ、す……?」
「そんな美紅に俺はまんまと惑わされました。だから…」
拓人の言葉の意味を理解できないでいたら。
突然視界が暗くなって。
その状況に気づいた時には、拓人に唇を重ねられていた。
視界いっぱいに映るのは、目を閉じる拓人の綺麗な顔。
拓人に、拓人に私は……キス、されている?



