「うん、じゃあ拓人」
「なんでしょうか」
「拓人は何歳なの?」
明らかに年上ということはわかる。
だけど執事服を着ている彼は、大人びていて。
この人と恋人のフリをするだなんて、考えられない。
私なんかと比べ物にならないくらいに、彼は素敵な人だった。
「今は17で、学年で言えば次は高校3年になります」
次で高校3年……ってことは、私が入学した時に彼は高校3年生の先輩ということになる。
「高校3年生に見えないくらい大人っぽいね」
「きっと執事の服を着ているからではないでしょうか」
「そうなのかな」
彼は私の言葉に対し、丁寧に返してくれて。
小さい頃から習い事だけさせられて、厳しい上にほったらかしが多かったから嬉しかった。
それに、専属ってことは私だけの執事ってことになる。



