甘い執事の思うがまま。




「美紅、答えて?」
「あ、うん……合ってるよ」

確かに放課後、津田くんに左手首を掴まれた。
だけど、それがどうしたのだろう。


全く意図が読めないでいたら、突然拓人に左手首を優しく掴まれた。


「拓人…?」
「ちゃんと消毒しないとね」

「消毒?」
「そう。俺以外の男に触れられた部分は全部」


色っぽさが感じられる、甘さの含んだ声が耳元で囁かれた。

思わず体がビクッと震えてしまう。
くすぐったい。


「でも、私を呼び止めるために津田くんは掴んだだけで」
「次、津田の名前出したら美紅の口、塞ぐからね」

「……っ!?」


口を、塞ぐ……それって、つまりキスってことだ。
どうして津田くんの名前を出すだけで、キスされるのだろう。

わからなかったけれど、ただでさえ今の状況でもドキドキしてたまらないのに、これにキスだなんて耐えられるはずがない。