甘い執事の思うがまま。




「し、しない……!」
「どうして?」

「テスト近いから勉強します!」
「いい子だね、美紅はとても真面目だ」


拓人はそう言うと、さらに私を自分の元へと抱き寄せてしまう。

傾く体は拓人にピタリと密着して。
これはもう離すどころか、さらにひどくなっている。


もちろん嫌じゃない私は、ドキドキする気持ちが表に出てしまい。

きっと顔が赤くなっていることだろう。
自分でもわかるくらい、熱い顔。


「拓人、ダメ」
「離してほしい?」

「うん」
「じゃあ今から俺の質問に答えること。約束できる?」

「約束、する」


質問に答えるくらい、どうってことない。


「今日の放課後、津田って男に掴まれたのは左手首であってる?」

「え…」


だけど、質問の内容がまさかの津田くんに関連することだとは思っていなくて、思わず驚いてしまった。