「うー、絶対?」
「絶対だよ」
「じゃあ、言ってくれるまで待つ…」
「ありがとう。美紅はやっぱり良い子だね」
少し不服だったけれど、拓人に褒められて頭を撫でられたため、なんでもよくなってしまった。
「じゃあ、今日は夜まで好きなことしていいからね」
「好きなこと?」
「美紅がお望みなら、こうやってのんびりして、勉強をしなくてもいいってことだよ」
「え、勉強しないの?」
「しなくても夜、寝る前にすればいい話だからね」
それは心が揺らいでしまう。
勉強するか否か。
「うーん……」
こうやってソファに座って、のんびり過ごすのもいいかもしれないけれど。
「やっぱり勉強する」
テストも近いし、恋人同士の勉強会って、なんか特別な気もするから。



