「……はい」
返事をすると、ゆっくりとドアが開けられる。
ドキドキした。
誰が、どんな人が来るのだろうって。
「失礼致します」
そして、入ってきた人を見るなり……私は固まってしまった。
一度も染めたことのないような、黒く目立つ髪。
くっきりとした二重まぶたに優しい瞳をした目、鼻も高く、唇も薄い。
さらには肌も白く、ひと言で言うと『綺麗でかっこいい男の人』だった。
そんな彼に思わず見惚れてしまい。
「本日より、お嬢様の専属執事になりました、神崎 拓人(かんざき たくと)です。
命に代えても、必ずお嬢様をお守り致します」
真剣な瞳を向けられる。
まるで、その瞳に捕らえられたかのようで。
言葉を返せくなる。



