「それは私だからです。
ああ、ですがそうなってしまうのですね……それなら」
拓人は一度、ため息をついたかと思えば。
また私に触れるだけのキスをしてきた。
「……っ」
また顔が、ぶわっと熱くなってしまう。
全部、拓人のせいで。
「こうすれば良かったのですね?」
一度に2回もキス……そんなの耐えられるはずがなく。
必死で顔を隠したくなる。
「た、くと……ぎゅってして。
恥ずかしいの」
朝みたいに、抱きしめてほしい。
そしたら顔が見られなくて済むのだ。
「……っ、お嬢様、だからそれが逆効果で」
「拓人、恥ずかしいよ」
涙目になって拓人を見つめ、訴える。
すると拓人は一瞬目を見張ったかと思えば、私の背中に手をまわし、そっと抱き寄せてくれた。



