目を開けると眩しい光が差し込んできて、一日の始まりを告げた。



大きく伸びをして、私の上で丸まっている黒い塊をどける。





…また重くなってない?




最近ご飯よく食べるもんなぁ。



さっきの夢はこの子のせいか。




「叶夢、ご飯食べよ。」



さっきまでびくともしなかったのに、ご飯という言葉に反応して目を開ける。



…はぁ。食い意地だけはあるんだから。




ボンっという音とともに、目の前に高校生くらいの男子が現れた。



毎度のことなのでもう驚きはしないが、私以外の人が魔力を使うのはこの瞬間だけになってしまったので見逃すまいと、じっと観察させてもらっている。