「10年前、ラベンダー畑に行った時…」
あのとき、家にあったモノクロのラベンダー畑の写真に惹かれて。
執事の宮野にどうしても行きたいから連れてってって言ったんだ。
やっぱり実物は写真の何倍も綺麗で、
あぁ、父さんや母さんに見せたいなーって思ってた所までは思い出せるんだけど、そのあとはどうしても砂嵐みたいになってしまう。
「…ふぅん。そんなことが…」
あの日以来、僕は毎年ラベンダー畑で、見つかりそうもない記憶の欠片を探している。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…