ふと、ペンダントを首からとって見つめていると、



「りっく〜!おっはよ〜!!」



「うわっ!」



いきなり飛びついてきたこいつは幼なじみの本条愛音。



昔から慌ただしく、名前とは反対に男っぽい。




「またそのペンダント見てたの?琉玖も飽きないよねぇ〜」



そう言われても、何も言い返せない。



「ラベンダー畑でもらったってやつだっけ?もう10年も前じゃん!誰に貰ったかもわからないんでしょ?男なのに女々しいわ〜」



「しょうがないだろ…」



だって、あのときの記憶だけが不自然に抜けてるんだから…。