彼女は瀬良杏華さん。



中学二年から同じクラスで、まあよく話すほう。



「やったぁ!琉玖くん、同じクラスだよ!」



先に名前を見つけた瀬良さんが嬉しそうにはしゃいでいる。




しかし、すぐに顔を曇らせた。



「どうしたの?」



誰か嫌いな人でもいたのかな…




「今年は席、前後じゃなくなっちゃったね…」



「そうなんだ?」




クラス表を見ると、僕と瀬良さんの間には“東雲ふわり”という名前が書いてあった。



「まぁ、そんなに離れてるわけじゃないし、これからも話しかけてよ。」



「…っ、うん!!」




再び嬉しそうな顔に戻った瀬良さんはいいとして、



東雲さんか…